「シンナー不足」でトイレが届かない?! リフォーム業界の"リアル"
2026/04/27
こんにちは、リルシアの寺尾です😊
今、塗装業界で大きなニュースになっている「塗料シンナーの不足」。 「塗装屋さんが困る話でしょ?」と思われがちですが、実はこれ、皆さんのキッチンにある冷蔵庫や、リビングの新しいソファ、さらにはリフォームで新しくするはずの"お風呂"や"トイレ"にまで影響が広がっているんです。記憶に新しいのが、大手メーカーTOTOの受注停止騒動です。現在は再開していますが、当時は「トイレが壊れたのに替えの製品が入ってこない」という事態が全国で起こりました。シンナー不足は、こうした"製品が作れない"・"届かない"というリスクを再び引き起こす可能性があるんです。
シンナー不足が私たちの暮らしに与える影響、そして、この不安定な状況下でどうすれば賢くリフォームを進められるのか、考えていきたいと思います。
「海の道」がふさがると、材料が届かない
外壁塗装で使う塗料を薄める「シンナー」や、塗料そのものの原料は、原油を精製して作られる"ナフサ"(粗製ガソリン)からできています。いわば、ガソリンやプラスチックと同じ「石油製品」の兄弟のような存在です。日本が輸入する原油の約9割は中東から来ています。現在、中東情勢の悪化によって、原油を積んだタンカーが通る「ホルムズ海峡」という海の道が通りにくくなっています。 この「物流の目詰まり」によって、日本国内に届く石油の量が不安定になり、結果としてシンナーや塗料の製造・供給がストップしてしまうという事態が起きているのです。これまでは「ガソリン代が高くなったね」という価格の話で済んでいましたが、今は「お金を払っても、工事に必要なシンナーが市場にない」という、さらに深刻な状況。ホームセンターでも購入制限がかかるほど、現場は切実な状況に陥っています。
世界の混乱が「あなたのお家のメンテナンス」を直撃する理由
中東での物流の目詰まりは、単なるニュースの中の話ではありません。今、皆さんが検討されている外壁塗装や屋根のメンテナンスに、目に見える形で影響を及ぼし始めています。
実は「塗料」そのものはメーカーの倉庫にあるんです。しかし、それを適切な濃さに薄めて、壁に塗れる状態にするための「シンナー(希釈剤)」が圧倒的に足りていません。 お料理に例えるなら、「カレールーはあるけれど、溶かすための水がない」という状態。これでは、せっかくの高品質な塗料も、本来の性能を発揮させるどころか、塗ることさえできません。このシンナー不足は、ダイレクトに工事のスケジュールを狂わせます。石油価格に連動して、シンナーだけでなく塗料そのものの価格もかつてないペースで上がっています。昨日までのお見積もりが、明日には通用しなくなる。そんな、お客様にとっても私たちプロにとっても「判断が非常にしんどい時期」に突入しているのです。
そして、この影響の出方は、実は「選ぶメーカーや製品」によって大きな差が出ています。
なぜ「あのメーカー」の納期が遅れているのか?
「特注色」や「メタリック塗装」に強いメーカーは要注意
給湯器大手のノーリツなどは、中東情勢によるシンナー不足を受け、特定の塗装色(準標準色や重塩害仕様など)の受注を一時停止しています。こうした「こだわりの色」を強みにしている製品ほど、実は仕上げ用のシンナー不足の影響をダイレクトに受けやすいんです。
「弱溶剤塗料」に依存している現場
「油性(溶剤)」にこだわりを持つ塗装会社さんにとってはさらにピンチな状況でもあります。日本ペイントがシンナー価格を75%に引き上げ、関西ペイントも50%以上の値上げと出荷制限に踏み切っています。材料が手に入らず、工事がストップする現場が続出しているのが現状です。
一方で、この危機を予測して対策を打っているメーカーもあります。
アステックペイントの安定供給
もともと「水性塗料」に力を入れていたアステックペイントなどは、シンナーを使わない製品ラインナップが豊富なため、現時点でも比較的安定した供給を維持しています。
「水性化」の技術革新
「油性じゃないと強度が心配」という声に応えるべく、エスケー化研や日本ペイントといった大手メーカーも、水性でありながら溶剤に匹敵する耐久性を持つ「高性能水性塗料」の供給を強化しています。
「シンナー不足」が私たちの日常生活に及ぼす影響
シンナー(溶剤)の不足は、「塗装屋さんが困るだけの話」と思われがちですが、実は皆さんの暮らしのいたるところに波及しています。
家電や家具の「納期遅れ」と「値上げ」
冷蔵庫や洗濯機、木製テーブルなどのツヤツヤした表面コーティングには、大量の溶剤が使われています。本体は完成していても、最後の仕上げ用シンナーが足りないために「出荷できない」という事態が起こり始めています。
日用品へのコスト跳ね返り
シンナーの原料は、プラスチックやビニール、梱包材(プチプチ)の原料とも兄弟関係にあります。原料不足による製造コストの上昇は、商品の値上げや送料アップとして、ジワジワと家計を圧迫する要因になっています。
住宅設備の「第2の受注停止」リスク
かつてTOTOが受注停止(現在は再開)に追い込まれたように、部品一つの不足で製品全体が届かなくなるのが今の住宅業界です 。シンナー不足は、お風呂やトイレなどの設備供給を再び停滞させる「引き金」になりかねません。
この状況下で「失敗しない」リフォームの進め方
「モノが入ってこないかもしれない」という不安定な時期だからこそ、リフォームを検討されている方に覚えておいていただきたいポイントがあります。それは、「材料が揃ってから」ということです。たとえ契約が済んでも、必要な材料や設備がすべて揃ったことをリフォーム会社に確認してから着工することをおすすめしています。途中で「部品が足りないから工事を止めます」となってしまうのが、お客様にとって一番のストレスです。通常よりも時間のかかる遠回りな進め方かもしれませんが、お家の中が工事中のまま何週間も待たされる…という失敗を防ぐために、是非知っておいていただきたい大切なポイントです。
「もう少し待てば安くなるかも」という様子見が、実は一番リスクが高いかもしれません。 2026年5月からは断熱材の大幅な値上げも予測されており、リフォーム費用全体がさらに変動する可能性があります。
「うちが考えているリフォーム、今進めて大丈夫?」 「狙っているメーカーの設備、ちゃんと手に入る?」
そんな疑問に、できる限りお答えしていきたいと思っております。外壁のメンテナンスを考えておられる方や、リフォームをご検討中の方には不安な状況ではありますが、まずはリルシアにお気軽にご相談ください😊一緒に不安を解消したうえで、ベストな提案をさせていただきます!


